館長コラム ⑱ (2021.1)

 新型コロナウイルス感染症の収束を願って


 新年明けましておめでとうございます。全世界の世情不安にもかかわらず時計は確実に時間を刻んでいます。昨年末からの大雪で倉吉も全国ニュースに取り上げられるほどの積雪に見舞われました。一晩で約50cm。山陰地方では約2年ぶりの本格的な降雪で、日常生活にも大きな影響がありました。幸い、博物館は例年に比べ長い休みでしたので、玄関周りの雪かきは、除雪機も投入して仕事始めの5日に行いました。
 ヤブツバキが自生する博物館前の椿の平の老木も雪の重さに耐えかねて倒れてしまい、また、博物館敷地内のクスノキも枝折れして無残な姿となりました。雪解けをまって手当したいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の収束を図って、首都圏域に非常事態宣言が発令されようとするなか、感染者数が全国で一番少ない鳥取県にあって、さらに少ない県中央の倉吉市にもヒタヒタと感染の恐怖が忍び寄って来ています。年が新まって気持ちを切り替えたいところですが、感染症拡散防止の対策を徹底して気を緩めず引き締めていきたいと思います。
 令和2年度上半期の展示活動及び普及事業は、展覧会の途中切り上げや中止そして延期など感染症拡大の様子を見ながら対応しました。下半期は、倉吉文化団体協議会連合展はじめ鳥取県美術展覧会、鳥取県勤労者美術展の開催も当初計画どおりに実施できました。
 このまま令和2年度の最終コーナーを走りきる予定でしたが、昨年末、倉吉市に鳥取県版新型コロナ警報が発令されたことにより、感染症拡散防止のため自然ウォッチング「水鳥を見よう」は中止しました。今後開催を予定している倉吉博物館講座や鳥取県ジュニア美術展覧会、創作文華展も感染症の拡大状況によっては中止や参加者制限などの措置を取ることになるかもしれません。何卒、ご了承いただきたく存じます。変更の際は、倉吉博物館HP等でお知らせいたします。
 全世界の願いは、この新型コロナウイルス感染症が一日でも早く収束することです。そして、コロナ感染の脅威に怯え、1年間耐えた心と身体を、今年こそは存分に解き放ちたいものです。もう一踏ん張り、3密を避け、親しき仲にもマスクを着用して生活しましょう。その先に希望の未来が待っていることを信じて。


館長 根鈴輝雄